PL法問題と環境保全、リサイクルに対応、時代のニーズをクリアする「パルス」

概要
IT時代に入って、あらゆる電子情報通信機器から発するノイズ、つまり、EMC問題など、不要電磁波対策が、このところ各方面で強く迫られています。
携帯電話などの普及不要電磁波対策としては、電子機器を例にとるとプラスチック筐体をシールドする方法があり、金属板、クロムメッキ、金属蒸着、導電性塗料(反射体塗料)が使われています。また、反射が必要な場合は磁性体等によって不要電磁波も吸収します。
このうち金属蒸着、クロムメッキはISO14001を視野に入れた環境保全、リサイクル法に対応できません。さらに金属板、金属箔によるシールドは精密加工が困難で、筐体の小型化・軽量化の流れに逆行します。
以上のような背景から、プラスチック筐体の電磁波シールドとして導電性・吸収体塗料が脚光を浴びておりますが、これまでの導電性塗料は塗膜が剥がれやすく酸性化による急速な遮蔽性能の低下という難点があり、PL法対応のうえから敬遠されがちだったのが実状です。
そのような状況下、電磁波シールド材「パルス」は、従来の導電性塗料の泣き所である塗膜の剥離問題を完全に解決しました。その強力な耐久力に加えてその成分は無毒で基材を変質させることがなく筐体プラスチックの再生利用ができるのです。
高度の医療機器や測定器など不要電磁波対策には「パルス」が最も適しています。
特許出願公開 平-288438(反射) 出願人・発明者 藤嶋智晃
特許出願公開番号 特開平10-7867(吸収) 出願人・発明者 藤嶋智晃
 
特徴
1 電磁波反射性能が10年以上は持続、PL方対応に最適
超高分子ポリマーによって金属フィラーなどが長期安定的に保護されますから、塗膜の酸化、亀裂、剥離がなく、電磁波遮蔽性能が10年以上持続します。PL法対応に最適です。
2 あらゆる材料に塗布できる
ガラス、ABS、FRP、はもちろん、プラスチック材料、紙、木材、コンクリートなどに、強固で安定的な塗膜を形成します。従来のように塗布対象材料を限定しなくてすみ、自由度が抜群です。
3 微細で複雑な部位に正確かつ確実な塗膜を形成
筐体などの複雑な局面、微細なコーナー、穴、エッジなどに容易に塗布できます。金型など改めて作り直す必要がありませんので、生産コスト削減になります。
4 薄膜で高いシールド性能、耐久力が確保できる
「パルス」には、独自開発の浮上剤が使われています。この浮上剤は、分子構造的に基軸ポリマーと一体となっており、固化すると金属フィラーを保護する機能を発揮します。ポリマー一体浮上剤により、薄膜で高い性能、耐久力が実現しました。
5 電磁波を反射するだけでなく吸収する
超高分子ポリマー(比誘電率2.1)によって独特の固化膜を形成、電磁波を吸収しますので、機器内部の電磁波2次ノイズ傷害を解決します。
6 商品寿命が終わった段階での塗膜除去が容易
専用の除去剤で塗膜を簡単に取り除くことができます。機材の変質、損傷がありませんから、製品の完全なリサイクルが可能で、省資源、環境保全に役立ちます。
7 完全無害で環境負荷が少ない
「パルス」には人体に有害な物質はいっさい使われていません。従って環境負荷が小さく、ISO-14001対応の導電性・吸収塗料として採用できます。

図表 「パルス」ポリマーの無害証明(ISO対応)
図表 「パルス」の堅固な塗膜断面を走査型電子顕微鏡で見ました

「パルス」の技術的利点
1 銅が酸化しない
「パルス」の基軸ポリマーは分子量が100万と普通のポリマーの100倍以上もある。分子構造がリニアでなく3次元構造になっており、このため固化すると立体規則性を持った3次元のグラフト型構造の安定的かつ強固な塗膜を形成する。レオロジー的な性能に富んでいて、流動性がある。金属フィラーをハシゴ状の高機能構造に取り込み、酸化・劣化から確実に守る。しかも、このポリマーは導電性物質をになうキャリアの役目をしてジャンプ効果、トンネル効果によって塗膜表面上の通電性が確保される。
2 接着性が優れている
「パルス」のベースポリマーにおいては極性を自由にコントロールすることが可能であり、従ってプラスチック、金属、コンクリートなど多彩な機材に強力に密着する。プラスチックの場合、ポリオレフィン系の樹脂の一部を除いてほとんどの材質の成型品に塗布できる。ポリオレフィン系樹脂でも低圧ポリエチレン、ポリプロピレンには前処理することによって塗布可能である。さらに筐体の鋭角部分、微細なコーナーにも塗膜形成できる。チキソトロピー性に富んでおり、複雑形状の部分にも均質の塗膜を確保することが容易である。
3 吸収性能を持つ
「パルス」の基軸ポリマーは、従来型の導電性・反射塗料のそれと違って、金属フィラーの単なる入れ物ではない。ポリマーそのものが塗膜構造的に電磁波を内部で減衰させる機能をもっており、電磁波を吸収する。「パルス」は金属フィラー以上にポリマーに力点を置いた塗料であり、トータル技術でみるときわめて効率的なシールド材である。
4 筐体の再生利用が可能
プラステック筐体を化学メッキしたり、蒸着処理すると将来のプラスチック再生利用が不可能になり、ユーザーに産業廃棄物処理の負担がかかってくる。この点「パルス」には専用の除去材があり、強固な塗膜形成にも関わらず、専用の除去材を使うと塗布後何年たっても簡単にはがすことができる。機材を損傷、変質させることは皆無で、作業は安いコストででき、プラスチック再生利用が保証される。
 
商品群
「パルス」には大きく分けて、電磁波を反射、一部を吸収する銅ベースシリーズと電磁波を吸収する磁性体ベースシリーズの2シリーズがあります。
銅ベースシリーズ 「PLS-100」「PLS-200」
30MHzから3GHz周辺までの電磁波を塗膜により長期安定的に遮蔽できるように、銅フィラーを中心に正確に技術設計してあります。医療用電子機器や通信機、OA機器など一般電子機器のプラステック筐体の裏側に塗布して不要電磁波の漏洩、侵入を阻止します。工場建屋やビルの電磁波ノイズ対策にも使われています。塗膜は30ミクロン前後と薄く、塗膜表面は通電性があります。いづれも表面抵抗値は1Ω以下です。10年以上の長きにわたって銅フィラーが酸化しないので「パルス」だけで、その用途は広がる一方です。

図表 PLS-100の電磁波シールド効果
図表 PLS-200の電磁波シールド効果

磁性体ベースシリーズ 「PLS-A20」「PLS-A50」
グラファイトカーボンと亜鉛マンガン系のソフトフェライトをミックスして磁界波の遮断と高周波電磁波の吸収のために厳密に技術設計してあります。50Hzから500Hz前後の低周波領域、さらに5GHzから40GHzまでの高周波電磁波を吸収します。膜厚は1,000ミクロンから2,000ミクロンと一定の厚さを要し、塗膜表面は絶縁体となります。電子機器は高周波耐利用に移っており、ギガヘルツ級の高周波電磁波は反射による遮蔽ですと2次ノイズのもたらす傷害が問題になります。今後は吸収タイプのシールド剤が不可欠になります。

図表 PLS-A50の減衰特性
図表 商品別性能・仕様表

その他用途別お勧め商品
マグネシウムダイカスト筐体の内面絶縁用
→「絶縁パルス」の塗布をお勧めします
最近、電子機器筐体にマグネシウムダイカストが使われるようになり、これに伴って筐体内面の絶縁処理が求められています。当社は安定した絶縁ポリマーを開発、「絶縁パルス」の商品名で製造販売しております。マグネシウムダイカスト筐体内面の絶縁用に最適です。
「絶縁パルス」は、精密な分子構造設計に基づいて合成した高分子ポリマーで、分子量100万を越える高分子でありながら、分子量のディスリビュージョンが極端にシャープであるため、3次元マトリックスの高次構造の中に電子移動に関与する局所構造がきわめて少ない特殊な縮重合樹脂となっております。わずか20ミクロン前後の膜厚で長期間確実な絶縁性能を発揮します。この高分子ポリマーの特徴はOH基と2重結合、3重結合をもっていないことで、こうした特徴が優れた絶縁と耐久性能につながっているのです。